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ヒブ(Hib)ワクチン

予約制です。電話でお問い合わせ下さい。

料金

  • H23年1月1日からHibワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー)の公費負担が拡大、無料化されました。(対象年齢0〜4才)
  • 対象は市内在住0歳〜1歳児で名古屋市内の指定医療機関で予防接種を受けること。

ヒブ(Hib)とは?

ヘモフィルス属インフルエンザb型菌のことを略してヒブ(Hib)と呼びます。

ヒブは、子どもさんの鼻やのどにいることがありますが、そのままでは病気になりません。ヒブが血液や肺の中に侵入すると、髄膜炎や敗血症・急性喉頭蓋炎などの深刻な病気をひき起こします。年齢とともにヒブに対する免疫がつくようになり、通常5歳以上の幼児はヒブによる病気にはかかりません。
ヒブワクチンの使用が認められていなかった日本では、年間600人ものこどもさんがヒブによる髄膜炎にかかっていたと推定されています。その約半数は生後6ヶ月から1歳までのお子さんで、かかると5%のお子さんが亡くなり、20%前後のお子さんに後遺症が残ります。
諸外国では、10年以上も前からヒブに対するワクチンを定期接種として接種し、ヒブによる深刻な病気は100分の1程度に激減しました。WHO(世界保健機関)でも乳児への定期接種を推奨する声明を出しています。

どうしてインフルエンザという名前がついているの?

この菌が発見されたときには、冬にはやるインフルエンザの原因と誤って考えられたのでインフルエンザ菌という名前がついてしまいました。後になってインフルエンザの原因はこの菌ではなくウイルスだということがわかりましたが、現在まで名称は訂正にならず、ややこしさの原因になっています。ちなみに、ウイルスのインフルエンザのB型は、"B"と大文字で記載しますが、インフルエンザ菌のb型は "b"と小文字で記載します。したがってヒブも"HIB"ではなく、"Hib"と書きます。ただし、予防注射の商品名は"ActHIB"です。

ヒブワクチンの別称は?

インフルエンザ菌b型ワクチンとかインフルエンザb型菌ワクチンとも呼ばれます。ある新聞報道でヒブワクチンのことを "髄膜炎ワクチン"と記載してあるのを見ましたが、髄膜炎菌という菌が別にあり諸外国には "髄膜炎菌ワクチン"というワクチンもありますので、"髄膜炎ワクチン"という名称はまぎらわしいので使用しない方がよいと思います。

ヒブ(Hib)ワクチンを受けるべき人は?

日本でも、やっとヒブワクチン(商品名:アクトヒブ)が、接種ができるようになりました。

ヒブワクチンを受けるべき子どもは?

ヒブワクチンは、生後2ヶ月もしくは3ヶ月以上 5歳以下の乳幼児全員に できるだけ早くに受けていただきたいです。
3種混合と同じ日に計4回接種をおすすめします。なるべく生後6ヶ月までに3回の接種を終わらせましょう。そのためには、生後3ヶ月になったらすぐにヒブと3種混合の同時接種1回目、4週間後にヒブと3種混合同時接種2回目、1週間後にBCG接種、4週間後にヒブと3混の同時接種3回目、1年後にヒブと3種混合同時接種追加がお勧めです。
ただし、現在ヒブワクチンは申込をいただいてから接種までかなり月日がかかりますので、ヒブにあわせて3混を遅らせようといわずに、接種できるものからお受けください。
生後7ヶ月〜1歳未満でヒブワクチン未接種の児は、初回接種としては2ヶ月間隔で2回、2回目の1年後に追加接種を1回受けます
1歳以上5歳未満でヒブワクチン未接種の児は、1回の接種が必要です(初回接種は不要)。
5歳以上の子どもや大人には、ヒブワクチンは不要です。

ヒブ(Hib)ワクチンの接種計画は?

ヒブ(Hib)ワクチンがやっと発売になりました。では、実際にはどのように接種すればよいのでしょう?
ヒブワクチンの接種回数は、3種混合と同じ4回です。3種混合と同じ日に接種(同時接種:右腕と左腕に1本ずつ接種します)がお勧めです。
当院では従来、BCG接種後4週間たってから3種混合を接種することが多かったのですが、ヒブ(Hib)ワクチンは生後6ヶ月になるまでに終わらせたい、とくに最初の2回をなるべく早期に接種したい、最近は百日咳が増加しているので三種混合も2回目までをなるべく早期に接種したい、BCGは生後6ヶ月になるまでに終わらせないと有料となってしまうことから、乳児期のお勧め接種を下記のように考えます。

生後3ヶ月になったらすぐに → 3種混合とヒブワクチン同時(1回目) 
その4週間後に → 3種混合とヒブワクチン同時(2回目) 
その1週間後に → BCG 
その4週間後に → 3種混合とヒブワクチン同時(3回目) 
その1年後に   → 3種混合とヒブワクチン同時(4回目) 

もしくは、

生後3ヶ月になったらすぐに → 3種混合とヒブワクチン同時(1回目) 
その1週間後に → BCG 
その4週間後に → 3種混合とヒブワクチン同時(2回目) 
その4週間後に → 3種混合とヒブワクチン同時(3回目) 
その1年後に  → 3種混合とヒブワクチン同時(4回目) 

とするのがよいでしょう。
では、ポリオのシーズンはどうすればよいでしょうか? 

生後3ヶ月になったらすぐに → 3種混合とヒブワクチン同時(1回目) 
その4週間後に → 3種混合とヒブワクチン同時(2回目) 
その1週間後に → BCG 
その4週間後に → 3種混合とヒブワクチン同時(3回目) 
その1週間後に → ポリオ 
3混ヒブ3回目の1年後に → 3種混合とヒブワクチン同時(4回目) 

あるいは

生後3ヶ月になったらすぐに → 3種混合とヒブワクチン同時(1回目) 
その1週間後に → BCG 
その4週間後に → 3種混合とヒブワクチン同時(2回目) 
その1週間後に → ポリオ 
その4週間後に → 3種混合とヒブワクチン同時(3回目) 
その1年後に  → 3種混合とヒブワクチン同時(4回目) 

が、おすすめです。1番最初にポリオを受けたり、「1回目の3種混合とヒブワクチン同時接種」の1週間後にポリオを受けたりしないようにしましょう。ヒブワクチンやBCGが生後6ヶ月以内に終了しなくなってしまいます。

受けるべきではない人は?

前回のヒブワクチン接種で生死にかかわる程のアレルギー反応があった人は、ヒブワクチンを受けるべきではありません。
(ヒブワクチンには鶏卵成分は含まれていませんので、鶏卵アレルギーの人も安心して接種できます。またチメロサールも含ませていません)

生後6週以下の子どもは、ヒブワクチンを受けるべきではありません。

体調が中度あるいは重度に悪い人は、接種を延期しましょう。軽症の人は接種医にご相談ください。