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麻疹ワクチン

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麻しん(はしか)に関するQ&A(厚生労働省のホームページより)

I 麻しんに関する基礎知識

I−1 麻しんとはどんな病気ですか?

麻しんは麻しんウイルスによって引き起こされる一般に小児期に多い急性の感染症として知られていますが、本年には、10代、20代の若年者間での感染が多く見られ、社会的にも関心を集めています。

麻しんウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、その感染力は非常に強いと言われています。免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。また、麻しんウイルスは、ヒトからヒトへ感染すると言われています。

感染してから約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れます。2〜3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と発疹が出現します。肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。

かつては小児のうちに麻しんに感染し、自然に免疫を獲得するのが通常でした。近年、大きな流行が少ないことから成人になるまでに麻しんに罹ったことがない場合や小児の時に予防接種をしたという場合でも、大人になって感染する例が目立ってきました。

I−2 麻しんはどうやって予防するのですか?

麻しんワクチンの予防接種が有効です。また、麻しんの患者さんに接触した場合、72時間以内に麻しんワクチンの予防接種をすることも効果的であると考えられています。

接触後5、6日以内であればγ−グロブリンの注射で発症を抑えることができる可能性がありますが、安易にとれる方法ではありません。詳しくは、医師とご相談ください。

I−3  近年の麻しんの流行はどのような状況ですか。今年の流行も含めて教えてください。

麻しんは毎年春から初夏にかけて流行が見られます。過去10年の推移を見ると、2001年に大きな流行がみられ、その後は徐々に患者数は減少していました。
本年は、小児(15歳未満)の患者数は例年に比べ、それほど増加しておらず、2007年5月現在2001年の約10分の1の程度です。しかし、成人(15歳以上)の患者数は2001年時と同じ程度に上っています。

また、今年はこれまで主に東京都と埼玉県など首都圏で流行がみられていますが、徐々に全国に拡がりつつります。
麻しんの流行状況に関する情報は、国立感染症研究所感染症情報センターのホームページで確認することができます。

I−4 なぜ今年、10代から20代の人を中心に流行したのですか?

かつては小児のうちに麻しんに感染し、自然に免疫を獲得するのが通常でした。しかし、麻しんワクチンの接種率の上昇で自然に感染する人は少なくなってきています。

10代から20代の人たちの中には、今まで一度も麻しんの予防接種を受けていない人がいます。そのうえ、そもそも予防接種は、一度で十分な免疫が獲得できるとは限らず、麻しんワクチンを一回接種しても、数%程度の人には十分な免疫がつかないことが知られています。今回は、そのような人達の間で麻しんの流行が起きたものと考えられています。

さらに、麻しんワクチンの接種率の上昇に伴って、麻しんの患者数が減り、麻しんウイルスにさらされる機会が減少しました。そのため、幼少時にワクチンを接種した現在の10代から20代の人は免疫が強化されず、時間の経過とともに免疫が徐々に弱まって来ている人がいることも原因の一つと考えられています。

I−5 妊娠しているのですが麻しんの流行が心配です。どうしたらよいでしょうか?

妊娠中に麻しんに罹ると流産や早産を起こす可能性があります。 妊娠前であれば未接種・未罹患の場合、ワクチン接種を受けることを検討すべきですが、既に妊娠しているのであればワクチン接種を受けることが出来ませんので、流行した場合は外出を避け感染者に近づかないようにするなどの注意が必要です。

II 予防接種について

II―1 予防接種はどれくらいの効果があるのですか。副反応はあるのですか?

麻しん患者の1000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われている 麻しんに対し、そのワクチンを接種することによって、95%以上の人が麻しんウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。

ワクチン接種後の反応として最も多くみられるのは発熱で、接種した人の約13%が接種して2週間以内に発熱を来します。その他には、じんま疹が約3%に、発熱に伴うけいれんが約0.3%にみられます。稀な副反応として、脳炎・脳症が100万〜150万人に1人以下、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)が100万〜200万人に1人みられます。

なお、麻しんワクチンは、ニワトリの胚細胞を用いて製造されており、卵そのものを使っていないため卵アレルギーによるアレルギー反応の心配はほとんどないとされています。しかし、重度のアレルギー(アナフィラキシー反応既往)のある方は、その他の成分によるアレルギー反応が生ずる可能性もあるので、接種時にかかりつけ医に相談してください。

II−2  過去に麻しんに罹ったことがあるのですが予防接種を受けるべきでしょうか?

今まで麻しんに罹ったことのある人は免疫を持っていることから、予防接種を受ける必要はありません。

II−3 10代、20代で麻しんが流行しているようですが、ワクチン接種を優先的に受けた方が良いのはどのような人ですか?

麻しんにかかったこともなく、ワクチンを1回も受けたことのない人」は重症になり易いので、流行地域においては、ワクチンの接種は定期予防接種の対象者に加え、未接種・未罹患の方が優先されます。また、麻しんが流行し、ワクチンの需要が増大している時期においては、定期の予防接種対象者のうち、特に1期の生後12月から24月までの方が優先されます。

II−4 麻しんの予防接種を受けるのに、単独の麻しんワクチンの替わりに、MRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)を接種しても健康への影響に問題ありませんか?

麻しん感染防止対策としては、MRワクチンは単独ワクチンと同様の効果が期待されます。

また、麻しんワクチンの替わりにMRワクチンを接種することにより健康への影響が大きくなることは通常ありません。ただし、MRワクチンは、風しんのワクチンも含まれていることから、妊娠している方は接種を避けることはもちろんのこと、妊娠されていない方は、接種後2ヶ月程度の避妊が必要です。おなかの赤ちゃんへの影響を出来るだけ避けるためです。

また、麻しんの単独ワクチンの接種に当たっても、妊娠している方は接種を避けるなど同様の注意が必要です。