肺炎球菌ワクチンとは、肺炎球菌によって引き起こされるいろいろな病気(感染症)を予防するためのワクチンです。
従って、肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌以外の原因による病気(感染症)に対しては残念ながら予防効果はありません。肺炎を例にとると、肺炎の原因となる微生物には各種細菌やウイルスなど、たくさんの種類があります。
しかし、肺炎球菌は、その中で最も重要な位置を占めている細菌です。
インフルエンザウイルスに多くの種類があるように、肺炎球菌にも多くの種類があります。このワクチンは、1回の接種でいろいろな型に効くようにつくられています。
肺炎球菌には80種類以上の型があって、それぞれの型に対して免疫をつける必要がありますが、肺炎球菌ワクチンを接種しておけば、そのうちで感染する機会の多い23種類の型に対して免疫をつけることができます。これらの23種類の型で、すべての肺炎球菌による感染症の8割ぐらいを占めています。
1回の接種で23の型ほとんどに対し、有効レベル以上の免疫ができます。この免疫はよく持続して5年以上続きます。